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もう1つの電波

研究室の友達がBlogで面白いことを書いていたので、初トラックバックに挑戦。

呪術やオカルトをめぐる事象について研究している僕らには、常に「電波」系がつきまとう。
一番多いのは、オカルト的事象についての研究の話をしていると、「きっと、そういう見えない力ってありますよね」というリアクションがくること。つい先日、僕は呪医の研究をしているという話をしたら、「私も<微笑みの力>を信じています。一緒ですね」といわれて少し困った。

オカルトについて研究することと、オカルトを実践していることの間には違いがある。
それはつまり、研究者と(失礼な言葉だが)研究対象となる人との間にある差違であり、むしろ僕はその間の距離について注目していることになる。その距離を模倣によって埋めようとするのだが、しかし決して追いつけないという悲しき循環運動を繰り返すこととなる。パラフレーズすれば、「僕らにだって同じような思考回路があるじゃないか」という接近を試みても、常に何となくやっぱり「あそこであの人達がやっていることと本当に同じなのか?同じと言ってしまっていいのか?」というという問いかけによって距離が保たれるということ。

そんな微妙な距離感を強引に電波的に埋められてもねー。っていうのが電波問題。
そこには、「オカルト実践には日本でも何処か別の場所でも違いはない」と単純に言い切ってしまえない複雑なポジションがある。友人のK君によれば、「何か思いついたときに,思い込みだけで全てを組み立ててしまう人びとをでんぱと呼ぶ」とのことで、とりあえずそれには賛成。

さて、僕がそこから考えたのは、もう1つの電波について。

具体的に言えば、呪術やオカルトの研究に対し、「すべて科学で説明できます」という立場。
某プラズマO教授などが有名だろうが、もっと日常的にもう1つの電波は潜んでいる。
「それは、プラシーボ効果ってやつだね?」っていう反応は呪医についてよくある反応。
「まだ彼らは科学的な知識が未熟だからその段階なんだね」っていうのも、姿を変えたもう1つの電波。
つまり、科学的にすべてが説明できるという「信仰」から、実際に接してみる前に答えてしまう思考。

でも、理系が全然だめな僕には、みんなが本当にそんなに「科学的知識」ってやつを持っているのが驚き。
風邪薬がどういう働きを体内でして、現在鼻水が抑えられているかすら説明できません、僕は。

というわけで、K君のように最初の電波のアンテナが頭についていないか気にするのと一緒に、もう1つの電波のアンテナにも気をつけたいなと僕は思った。多分この2つのアンテナは形は違っても、内部の構造はほとんど変わらないという予想がある。でも予想でものを語りすぎるとさらに自分が「電波」君になるのでここらでやめます。

K君はじめ論文執筆者の友人達が、ベストを尽くせることを祈ります。
あ、自分も論文執筆者だったねー。

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Tracked on October 20, 2004 01:12 AM

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