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いえないし

高校からの友人4人と酒を飲む。楽しかった。帰ってきても、まだ酔っ払っている。だから、以下崩れます。

「女の子の背中には、女の子の身長よりもずっと長いまっ白な羽根が生えていた。どうしてこんな風の強い日に飛んでみたくなったのかわからない。
風は羽根をうまく扱えない女の子を翻ろうして遊んでいた。女の子は水面近くまできりきりまいしながら急降下するかと思えば一気に100メートルも上昇した。
「おにいちゃん、おにいちゃん」
乱気流にまきこまれた女の子の片一方の羽根が根もとからちぎれて飛んだ。
女の子はずっと下流の方へ落ちていった」

ゆっくり読んできた本が終わる。高橋源一郎の『さようなら、ギャングたち』。すばらしい新鮮な発想や理論に驚かされることはあっても、やっぱりアカデミックかそうでないかに関係なく好きなのは言葉の洗練。そんな微細に何かを描かれたら、現実の方が味気ないくらい大雑把に思えてきてしまう。世界を、微細に、獲得できたら。

みなどう考えるのだろうか。僕たちが出会い直面する様々なあれと、それと出会う瞬間かその少し前くらいからすでに創出されているこれとの関係を。とりあえず、僕には、何かそこにあるものをdiscribeすると言い切れるような大胆さはなくて、でも全部が完全に言語なんだっていうほどの自信もなくて、やっていることといえばほとんどが徒労に終わる解釈と言語化の作業の果てに、余り物のように残ってしまった何かが意外といい線いっているという経験知くらい。

肯定と否定の狭間にいるんだとしたら、その折衷案ではなく乗り越えに向かいたい。僕には言葉によって描き出される現実も必要だし、現実を描き出す言葉もまた必要なんだ。

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