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断絶

本来そこに断絶などあってはいけないし、今だって十分に接続しているのに僕がその結節点を見つけられないだけなのかもしれない。

何かを契機に、それまで所与のものとされてきた概念装置に疑問符が突きつけられ、その概念のイデオロギー性や誤謬が主題として語りだされることに違和感はない。どちらかというと、その辺りを学ぶことが専門的であることだと考えてきたし、これからも手垢のついた当たり前を疑うことから問いを立てていきたい。

しかし一方で、概念やその定義を了解しているということがある程度議論の前提となるのも仕方のない話で、そういった了解の共有なしには議論がそもそも成立しないことだってあるのではないか。しかも、議論の相手が初学者や非専門家であったとしたら。

文化相対主義だとか儀礼といった概念について解説したり、またその概念を用いたりしながら講義を行う僕のもう一つの顔が、その概念の上に議論が幾重にも塗り固められた批判や問題点の指摘の再生産であることを矛盾に感じるのをどうしたらいいだろうか。「それとこれは別物だ」と割り切って淡々と用語解説を続けるのは、当面の鎮痛剤ではあっても決して答えではない。結局のところ深い理解に到達していないという事実が突きつけられているということだろうか。

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