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先行く人の達成に

フィリピン研究の先輩、関恒樹氏から最近出版された著作をいただく。タイトルは、『海域世界の民族誌―フィリピン島嶼部における移動・生業・アイデンティティ』

フィリピン低地キリスト教社会かつビサヤ海域世界という地域でも、そしてエージェンシーやアイデンティティー、パワーといった人類学理論でも、彼の研究は僕のそれと非常に近い。しかしながら、フィールドデータと理論の間にいつも命知らずの跳躍がある僕と比較して、彼の研究は非常に緻密なフィールドワークの蓄積から、着実に構築される理論だという点で大きな違いがある。

関さんはいつもちょうど届かないくらい先を走り続けていて、見えなくならないように追いかけていると、横っ腹が痛い。今回も、博士論文を加筆・修正して出版するという僕の次のステップを、速度でも精度でもとても真似できないくらいにやり遂げてしまった。できる先輩を持つのが誇らしい反面、後に続く身としては大変だ。

ところで、人から著作をいただくのは実は初めてなのだが、本の中で自分の論文が引用されるのも初めて。修士論文の頃からコメントをいただいていたのだが、他人の研究に対しての気の配り方も見習いたいところ。これからも、より多くの人に引用されるような研究をしていこうとやる気になった。

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