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執筆準備

午前中の授業を終えて、来月末締め切りの論文の執筆準備に取り掛かる。今回は久しぶりに、わりと大きめの議論を展開したいと考えているので、準備にも気合を入れる。

今日は、Jacques Derridaの『エクリチュールと差異』『根源の彼方に』の2冊から、レヴィ=ストロース批判と評される論考を抜き読みする。ポスト構造主義を援用することで、構造主義的な呪術論の批判的検討につなげたいという目論見。けれども、デリダの批判は単に記号や意味の問題ではなく、構造主義的な他者理解のフリをした自文化中心主義への批判に向かう。いずれも再読だったが、昔より格段に読むのがつらくなくなっているのに驚いた。翻訳も、言われているほど悪くない。でも、本当はフランス語ができたら原語で読みたいなあ、と思う。まあ、今からでも勉強すればいいんだろうけれど。

ここ最近の論文の中では、人類学的な他者認識が陥ってしまうあれかこれかの2者択一を、現代思想の力を借りて抜け出せないかということを考えてきた。でも今回読み直してみて、以前は機械的で冷たく思えたレヴィ=ストロースの構造主義の中に、デリダやジジェクには見られないある種のロマンというか意外に素朴な人間らしさが感じられた。論文のトーンが変わってしまってはまずいけれど、そんな感想も交えていければと思う。

今週の「文化人類学」の講義はちょうど「構造主義」の回。研究と講義をリンクさせて、自分にとっても学生にとっても興味深い議論を展開したい。自分のテンションが上がらなければ、聴いている人だって眠たくなるから。

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