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遊びと仕事と自然環境

今回のフィリピン滞在も残すところあと4日。後半はボラカイ島に移動して観光人類学調査。

いつもお世話になっているダイブショップをベースにしながら、見たり聞いたり歩いたりを継続する。GWが明けて、島には日本人が少なくフィリピン人が多い。今回は、特にこの島のインストラクターを中心にインタヴューを行っている。そこから新たな問いとして浮かび上がったのは、「遊びを仕事にする」ということと、「自然環境を資源として遊ぶ」ということ。

ダイビングはダイバーにとっての遊びであるけれど、インストラクターにとってみればダイバーたちが潜って遊ぶことをサポートしたり盛り上げたりすることによって報酬を得る労働でもある。潜ることを楽しんで客と一緒に遊ぶのか、あくまでも客を楽しませる仕事だととらえるのか。もちろん、どちらに偏りすぎてもダイバーもインストラクターも満足することはできない。遊びを売るということの曖昧さと奥の深さに気づかされた。

またダイビングは海や気候、生物など自然環境に深く条件付けられる遊びでもある。自然環境という不確定要因は、ときにダイビングにとっての障害ともなるが、同時にそれはダイビングをよりエキサイティングでディープな遊びにもしている。ダイバーと自然環境との付き合い方は、呪医にとっての精霊のようなもので、助けにもなり脅威ともなる両義的なもの。そんな他者としての自然とダイバーの付き合い方について、今朝ショップのスタッフたちのビーチ清掃を手伝いながら、少し考えてみた。そして、波で打ち上げられたゴミの中に、避妊具を発見してみんなで大笑いしたのは素敵な思い出。

ちなみに、今回は諸事情からここまで1回しか潜っていない。相変わらずチキン・ダイバーで、みんなに笑われてばかりだけれど、もう少しこの人たちの世界を肌で感じてみたい。

しかし、いつものことながら海と砂と太陽の組み合わせってすばらしい。

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Comments

やっと雰囲気が分かるようになりました。
仕事ですが行ってきたので。

ボラカイ、開発と資源そして光と陰(いろんな意味で)の濃い場所ですよね。そしてそこに生きる人たちにとって環境の変化は甘受すべきことなのかと初めて行ったときに思いました。

某デパート@ボラカイの屋上のバーから下を360度にわたってみたときに特に…

Posted by: JOCV@Roxas | May 10, 2008 06:38 PM

>JOCV@Roxasさん

普通はそんなところよりもビーチの美しさばかりが目に映るのですが(少なくとも、僕は数年間そうでした)。1度の訪問で、さすがの観察力ですね。

実は、そのバーにはまだ行ったことがないのです。今夜にでも「調査」に行ってこようかな。

Posted by: azuma | May 10, 2008 06:45 PM

私、調査中は「島の人のしないことはしない」という方針を貫いてましたので、「マンタパラダイス」ヤップでのダイビングはしたことありません(涙)

当時の彼女(=今の嫁)がヤップに来たとき、一度だけシュノーケリングツアーをしたのですが、普段はどうってことない風景が、とても素敵なものに変わったのには、本当に驚きました。サンゴは「魚捕りの障害物」、マングローブは「泥だらけの臭い場所」でしかなかったのに、ツアーのとき「だけ」は、サンゴもマングローブも「素晴らしい」と思いました(笑)

Posted by: ノリタケ | May 10, 2008 08:29 PM

ステキな写真・・・私が一生懸命説明するよりも、この写真を見てもらえばきっと説明はいらない。

旅のことを考えると、今月が乗り越えられそうな気がしてきました。

Posted by: maru | May 11, 2008 06:30 PM

とっても素敵な写真に癒されました
「遊びを仕事にする」って、すごく深いですね。
確かにバランス・・・
でもそれだからこそ、楽しくやっていけるのかな~なんて思ったり。
避妊具が見つかったってのも、すごいなぁ~~~。

Posted by: Mikarin | May 11, 2008 11:45 PM

>ノリタケさん

僕も長期フィールドワーク中は、「ダイビングなんて、ビーチリゾートなんて」と思っていました。でも、こちらから眺めるフィールドも美しいものですね。

ボラカイでは、現地住民が分かちがたく観光産業に結びついていて、でもそのリンクはしばしばいびつに捩れていて、そのあたりも今後注目していきたいポイントです。

>maruさん

どなたかに伝える必要があるのでしょうか?僕でよければ保証しますよ(笑)。

どちらにいかれるにしても、素敵な旅になりますように。

>Mikarinさん

僕の知っているダイビング関係者の人たちは、皆バランスの取れた素敵で愉快な人たちです。それが仕事なのか遊びなのか識別不能な領域で、いつのまにかお客さんを巻き込んで幸福を作り出してしまいます。

Posted by: azuma | May 13, 2008 01:58 PM

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