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つまり言いたいことは…

自分で決めたことの責任は、自分ひとりで背負い込まなければならないからきつい。自由を確保するために監視や管理を強化しなければいけないなんて、何かおかしい。自分で精一杯だから、他人がどうなろうと知ったことじゃない。自由で孤独な個人が集まって、お互いが疲れ切って疑心暗鬼になりながら、残酷な無関心がはびこる社会。

きついなって思ったときに、助けてとか手伝ってとか、話を聞いてとか一緒にいてとか、手を握っていてとか抱きしめてとか、どんな形でもいいから自分ひとりで対処しなくてもいいように他者に寄りかかれたなら。そんな世界だったら、監視カメラも引きこもりも失踪も自殺も劇的に少なくなるんじゃないだろうか。

きつさの結果、他者を排除して自己という要塞の中に立てこもるんじゃなくて、むしろきつさを他者と共有できるようなビジョン。しかも、それが僕のよく知っているあの人たちの中では、わりと自然に行われている。そういうことが言いたかったんだと、21時の研究室でゼミ生とおしゃべりしながら気づいた。

リスク・シンポの原稿完成まで、あともう一息。これだけは、だれにも任せられない。

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Comments

> きつさの結果、他者を排除して自己という要塞の中に立てこもるんじゃなくて、むしろきつさを他者と共有できるようなビジョン。

全体主義を楽観的に眺めると、そういう「ビジョン」かもですね。

Posted by: | October 10, 2008 04:20 AM

>名無しさん

本当に。集合的リスクヘッジは、国家や民族やイデオロギーによる全体主義的リスクヘッジへと横滑りする可能性が大いにあると思います。そして、その危惧を抱きながら、具体的な差異を提示できないもどかしさもあります。

それでは、きつい社会をどうやって生き抜いていくか。個でもなく全でもなく、それ以外の別種のありえたかもしれないあり方に向けた脱出の思想。だからこそ、予測も想定も不可能な他者との関係性が重要になってくるのだと思います。

ここから先は、今後の課題とさせてください。鋭いコメント、ありがとうございました。

Posted by: azuma | October 10, 2008 04:54 AM

独立自営業者の集まりである私たちの業界って、本質的に「自分で決めたことの責任は、自分ひとりで背負い込まなければならない」んじゃないでしょうか。

とりわけ、就職が、決まるまでは。

就職活動に勤しんでいた当時をちゃんと振り返っておかないと、就職あぶれ組にズタボロにされてしまうぞ(笑)

Posted by: ノリタケ | October 10, 2008 07:31 AM

>ノリタケさん

こんにちは。先ほど、京都・大阪出張から戻りました。

たしかに僕たちは、自己責任と自己決定がかなり重くのしかかってくる世界にいます。だからこそ、そのきつさを一緒に分かち合ったり受け止めたりしてくれる人たちが大切だと思います。それは家族でも友人でも、研究仲間でも学生でもいいのですが。

少なくとも僕は、そういう人たちの支えが合って何とか今をギリギリ、生き続けています。

Posted by: azuma | October 13, 2008 01:25 PM

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