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キャリアと労働

今年度前期、「キャリア設計」といういわゆるキャリア教育の授業を、他の同僚と複数名で担当することになった。

未曾有の不景気といわれる中、進路選択に不安というか怯えすら抱いている2年生に対して、まともな就職活動も企業での仕事経験もない僕が何か一言でも語るなんて。絶対に向いていないから、やめたほうがいいと思うんだけれど。そして第一回で、自分のキャリア体験について話せといわれて、何を話していいか分からないから、ちょうど今読んでいた本の一節を朗読してみた。

 モリーにしてみればありがたかった。こんなところはまっぴらごめんだった。ここで生涯守りつづけるもう一つの誓いをたてる。それは、他人を搾取するような仕事には絶対につかない、そして他人の汗でかねをかせぐようなまねはしないということだった。
「何になるつもり?」とイーヴァがたずねる。「わかんないよ」がその答え。弁護士はきらいだから、法律はおことわり。血を見るのがいやだから、医者も願い下げ。
「何になるつもり?」
 ぼくが知る最良の教授は、ほかになるものがなくて教師になったのだった。

『モリー先生との火曜日』(ミッチ・アルボム著)より

以下、私信。

最近、社会人という役割演技の中で、自己アイデンティティの揺らぎに不安を感じている僕より若い友人へ。お疲れさま。いつもの1.5倍ぐらいビールを飲んで、元気を出して。

最近、就職活動というゲームの中で、自分の願う場所で願うものを見事手に入れた僕より若い友人へ。おめでとう。いつもの1.5倍くらいビールを飲んで、自分を褒めて。

最近、進路選択という戦いの中で、自分の強く願う道を失ってしまった僕より若い友人へ。何を言っていいのか分からないけれど、いつもの1.5倍くらいビールを飲んで、悲しみを忘れて。

何だか、早くあと20年くらい歳をとって、モリー先生みたいに素敵なことが言えるようになりたい。

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Comments

何か同感です。就職活動でしんどそうな学生を前に、就活経験のない自分がかけられる言葉はあまりないのです。こういうとき、大学って、そして大学を含めた日本の青年たちのためのライフコースの形って、仕組みとして何かずれているのではないか、と思わすにおれません。

でも、何が出来るでもなく、ただ日々の雑事に忙殺される日々が続きます…。

Posted by: Sammy | April 16, 2009 12:44 PM

>Sammyさん

職業訓練やキャリア育成に直接的につながらない大学教育の「ズレ」について、僕自身は肯定的にとらえています。が、具体的な就職指導でなくても、何か人生を生きていく上で役に立つ言葉があればいいのですが。

お忙しそうですが、お体には気をつけて。

Posted by: azuma | April 16, 2009 03:42 PM

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Tracked on April 20, 2009 11:36 AM

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