« 異動の報告 | Main | 少人数の難しさ »

再起動

異動のあいさつ/お知らせ以来、ブログを更新していなかった。そろそろ再開したらというリクエストもあり、ちょっとがんばっ更新してみる。

名古屋に「帰って」きてから1カ月と少し、激しく心と体を揺さぶられた宮崎での数々の別れからのダメージを残したまま、まずは生きていくための環境の整備に時間を費やしていた。ああ、自分はこんなにも色々なものを必要として、こんなにも色々な物を選ばなければ生きていけないんだとよく気づかされた。ただでさえ、自宅と研究室のダブル引っ越しは2倍手間がかかるのに、それをより複雑にする面倒くさい嗜好と欲求。それでも1カ月でなんとか、衣食住も入浴も排泄も無事にこなせるようになって、研究室の段ボールも片付いて本が本棚に収まった。心と体をまた削りながらも、自分の牙城というか箱というか牢獄というか、とにかく身を守りながら時々攻撃に出る場所ができた。

そんなアーキテクチャ的な環境整備と同時並行で、地元の親族や友人との旧交への復帰や、新しいというか古いというかとにかく今の職場への加入イニシエーションの数々をこなして、社会的な関係性の中に何とか自分を埋め込もうと努力もしていた。こちらの方は、4年前の宮崎での経験と比べると、古いネットワークをいかせることが可能な反面、その関係性が質量ともにより複雑だという難しさも感じた。まあ、あのころは同僚の名前を覚えて、通うことができる店を探せばよかっただけなのだから、今とは比較にならないだろう。宮崎時代ももちろん背負っていたつもりだけれど、地元とか母校とか大学教員であることの責任というかプレッシャーというか。僕が勝手に感じているだけだといいのだけれど。

そんなこんなで、もちろん当たり前のことながら、生きていくのはいいことばかりではないし、悪いことばかりではない。自分で選んだ道と場所なんだから、とわかってはいるけれど、なんかものすごい悪夢にうなされて涙を流しながら起きた朝とか、あああそこにあのままいれば、あの平穏で幸せな暮らしがずっと続いていたんだとか考えてしまった。4年間かけてゼロから作り上げた前の居場所と、まだ1カ月のこれから作り上げる今の場所を比較するのがそもそも馬鹿げているんだろうけれど。そんな気分でGWを迎えて、ちょっと早すぎるかとは思いつつ、宮崎に数日間「帰って」きた。正解だったと思う。いつでも戻れる場所があるんだという安心感とともに、ああここにはすでに僕が昔いた「あの場所」はないんだという実感があった。集まってくれて、時間を共有してくれて、話を聞いてくれる友人たちがいるという幸福とともに、彼/女たちもすでに新しい道を歩んでいて、僕と同じくいいことばかりでも悪いことばかりでもないこの生き残りゲームのプレイヤーなんだということを再認識した。要は、自分の中で「宮崎」という漠然とした何かと、さよならしきれていなかったんだろう。

それで、さっき宮崎発のものすごく揺れた早朝フライトでセントレアにたどり着いて、電車に乗ってそのままゴロゴロと重い荷物を運びながら研究室にやってきて、さあそろそろ動かなくちゃと気持ちを定めて、それでこのブログを更新している。生きているうちの多分7割ほどは心と体を削り続ける作業なんだろうけれど、3割くらいの幸せや癒しを人や場所やその他の中に探し求め見つけながら、やっていこうと思う。ずいぶん弱気な再起動にみえるだろうけれど、どうか心配はしないで。これまで通り、負けないし、生き残ってやるし、幸せになってやるし。

|

« 異動の報告 | Main | 少人数の難しさ »

Comments

whoah this blog is magnificent i love studying your articles. Keep up the good work! You understand, many people are looking round for this info, you could help them greatly.

Posted by: Dreambox 7025 | February 25, 2013 04:05 PM

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 再起動:

« 異動の報告 | Main | 少人数の難しさ »